【業務システム】現場担当者と経営者が求めるものの違いとは?
2023.10.25
◆現場担当者が求めるシステムとは?
新たにシステム開発を検討する際、企業は何を軸にプロジェクトをすすめるべきなのでしょう。
システム開発のプロジェクトは、実際にシステムを使うことになる現場担当者の協力は必要不可欠です。いかにプロジェクトの成功も現場担当者を巻き込めるかどうかが鍵となります。
しかし、実際に現場担当者に意見を求めると、現行の業務フローが変化することを避ける傾向が強く、業務はそのままに操作性の向上や応答時間の短縮という要望にとどまることが多いのが実情です。
現場担当者は、“現行の業務”については精通していますが、会社全体の効率化や改善という視点でみている立場ではないためと推測できます。また、現場担当者にとって、慣れない業務に変更する改革は受け入れにくいでしょう。
反対に、「画面遷移が多く入力に時間がかかるので、入力画面を見やすくまとめてほしい。」「帳票の出力が簡単にできるようにしてほしい。」など、現行の業務を軸にした意見は多く挙がります。もちろん、利便性をシステムに反映させることは必要であっても、業務効率化に繋がらないということになり、根本的な効率化に直結することは難しくなります。
◆経営者が求めるシステムとは?
経営者がDX推進やシステム再構築プロジェクトをすすめるにあたって求めることは、“会社全体を通して生産性を向上させること”に尽きるのではないでしょうか。どんなシステムであっても、効率化・生産性向上(=売上アップ)が達成できれば良いのです。たとえ特定の部署にとっては作業が増えることになったとしても、会社全体でみて向上が見込めると判断できればそのように推進していくことになります。
利便性の向上を考える現場担当者と、生産性向上を見据える経営者では、システムに求めるものが違ってくるのも当然なのかもしれません。
現場担当者のためのシステムであれば、便利さを追求したシステム再構築をすれば良いですが、会社全体を見据えた目的のためのシステム再構築プロジェクトであれば、経営者が現場担当者に方向性や目的をしっかりと伝え、理解を深めてもらい、それに合わせて現場担当者が協力していく必要があると考えられます。DX推進やシステム再構築においては、新しい考え方や手法を積極的に取り入れる体制を、経営者自身が浸透させていかなければ成功は難しいでしょう。
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