日本と海外のITについて
2021.07.29
◆IT最先端のアメリカと遅れをとる日本
2020東京オリンピックが開催され、盛り上がりを見せています。開催しているオリンピックにも、大手ベンダーがシステム開発プロジェクトに参加して開発された様々なシステムが活用されています。
ITの世界で、最先端といわれているアメリカ。アメリカがIT最先端になった背景は、世界中の優秀な技術者を集結させたことが起因していると言われています。IT業界の優秀な技術者が集結しているのがアメリカのカリフォルニア州シリコンバレー。IT技術者の目標・憧れの場所となっているITの着地点ともいえます。また、IT業界で必須とも言われるプログラミング言語は英語で成り立っているため、馴染んだ言語でプログラミングを学習することができれば最短で技術を身につけることができる強みがあります。
そんな中、日本はITの関して遅れていると言われていますが、その理由はなんでしょうか。上述したように、プログラミング言語が英語であることは少なからず要因となっています。プログラミング言語を習得すると同時にある程度の英語を覚える必要があることから生じる差は大きいかもしれません。また、日本人はハードウェアに力を入れてきたこともITに遅れを取っている要因と言われています。目に見える製品や機械は、日本人の性質上、緻密で繊細に仕上げ、海外からも高く評価されていますが、反対に、目に見えないソフトウェア開発に力を入れてこなかったこともIT遅れの一因として考えられているようです。
◆システム開発手法の違いとは
システム開発・導入において海外を比較した際、日本の特長はあるのでしょうか。
システム導入を検討する場合、日本では外部のシステム開発会社に委託するケースが多く、システム会社から開発・導入されたシステムは委託先に一任する考えが根強いかもしれませんが、海外ではIT部門を設けて内製化している割合が多いのです。開発手法においても、アジャイル型の開発手法を多く取り入れています。それだけにスケジュールを担保して進めていきます。日本のシステム開発においては、余裕を持ったスケジュールを組むよりも、最短で完了させるために必要な期間やユーザーが望む期日を元に、スケジュールを設定しがちです。また、多少の負担を背負って設定したスケジュールの中で、完璧主義な日本の性質上、100%を目指したシステム開発を行います。良いことではあるものの、システム開発においては100%を目指すよりも、状況に応じて柔軟に対応する方が成功しやすいといえます。要件通りに100%のシステムを開発したとしても、実際に導入効果がどのくらいあるかは導入後でないとはかることができず、フィット&ギャップが生じる可能性が不明瞭だからです。段階分けし、必要に応じて機能の追加や改修を行うことを前提に進めることがバランスの良いシステム開発といえます。
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