DX時代の基幹システムの在り方
2021.11.09
◆DXを進める前に基幹システムの実情をみる
企業がDXの推進を求められている今、今後の業務システムの在り方をどのように考えていけば良いのでしょうか。
“DX=IT化ではない?その違いとは”でお話したように、DXの本質はIT化やシステムの刷新ではありません。デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや企業変革をしていくことを意味しています。しかしそれは反対に、業務プロセスのシステム化が根幹として確立されていなければ、DXの推進が難しいということが分かります。システムが正常に機能し、企業の売上に貢献しているのであれば、新たなビジネスモデルの創出や企業変革のためのDX推進に注力できますが、現状では既存システムが業務効率を悪化させる足かせになっているというケースが散見されています。社会や市場の変化に対応できず、仕様や設計が古くなり、基幹システム自体が遅れを取っている企業は少なくないというのが実情です。経済産業省が発表したレポート内に記載されている「2025年の崖」で問題視されているとおり、古い基幹システムやソフトウェアなどが時代遅れの「レガシーシステム」になってしまうとの予測は現実になりえるといえそうです。
(前回のコラムをご参照ください。⇒“2025年の崖が影響するものとは”)
◆基幹システムの課題を解決するには?
DXを見据えた基幹システムの刷新を考えた時、古く老朽化した基幹システムは、具体的にどのような課題を抱えているか見ていきましょう。
【課題1】老朽化と活用されていない大量データ
基幹システムを利用していれば、利用年月分のデータが蓄積されているはずです。これは、企業にとって立派な資産となりえますが、売上に直結するコアシステムであれば特に重要といえます。しかし、実際にはそのデータの出力や加工はしていても、具体的な集約や分析を行うデータ活用をしている企業はまだまだ少ないのが実情です。
【課題2】追加・改修によるプログラムの肥大化・複雑化
システムを長年利用すると、その間に業務ニーズに合わせた改修や機能追加を繰り返しているケースがほとんどです。そのため、企業によっては「これ以上どこかを改修すると、どこに影響が出るか分からない」といったようにプログラムの整合性が保てなくなり、追加や変更をしたくてもできない状況を引き起こします。
【課題3】業務プロセスの見直し・標準化のハードルが高い
これは、企業が自社のDX推進の第一歩として、システム刷新を掲げた際に直面しやすい課題といえるでしょう。システム刷新に伴って効率化を重視したシステムを開発する場合、現在の業務プロセスを見直すことから始める必要があります。また、従業員毎に管理方法や対応の仕方が統一されていないケースは、業務を統一させる標準化が必要です。
参考に挙げた3つの課題は共通して、業務効率を低下させる要因となります。システムを刷新することで何を実現させたいか、またその先に見据えたDX推進に繋がるシステム刷新になっているか、全社的な目線での長期的な課題解決手段と成長戦略を確立することが重要です。業務プロセスの中で、システムを使って何をどう改善していくかを明確にして、基幹システムの在り方を考えていくとよいでしょう。
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DXという目的達成のために必須であろうIT化。中でも、多くの企業が“今”抱えている課題は、古い基幹システムの刷新や老朽化しているシステム再構築ではありませんか。
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