パッケージか、スクラッチ開発か
2016.06.03
今回は、基幹業務システムの導入を検討する上で判断が必要な項目のひとつとなる、
“①パッケージソフトを導入するか、②フルスクラッチ”で構築して導入するか”についてのコラムです。
双方のメリット、デメリットは以前のコラム【ベンダー選定】で記載しましたが、
①パッケージソフトが適合する条件として、以下の要件があります。
・自社の業務に特殊性が少なく、業界的に一般的な業務である
・自社の業務フローを業界標準的なパッケージソフトに合わせたい
・起業して1~3年間の時期で、運用を想定している
・基幹システムにおいては、特に同業他社と差別化を図る経営方針ではない
・導入を検討している業務領域がノンコア業務(例:給与、会計、勤怠)である
など
要は、安価で早期導入を目的とする場合は、業務に特殊性が少なく、
軽度なカスタマイズで対応ができるので①パッケージソフトが適していると思います。
②フルスクラッチが適合する条件としては、以下の要件があります。
・自社の業務の特殊性が高く、適合するパッケージソフトが少ない
・基幹システムを用いて、戦略的に同業他社と差別化を図りたいという経営方針がある
・柔軟で迅速な追加開発や改修開発を、継続的におこないたい
・他システム(給与、会計、勤怠など)とインターフェースを構築したい
・自社の業務フローに合わせてシステムを構築したい
など
特殊性が高く、オリジナル志向の企業には②フルスクラッチが適していると思います。
簡単にまとめると、ノンコア業務は①パッケージ、コア業務は②フルスクラッチが適しているということです。
そしてコア業務とは、その企業の心臓部となる特性が多く含まれる業務を表現しています。
対して、ノンコア業務は、計算・会計・勤怠など、どの企業でも内容に大きく差がない業務です。
ノンコア業務は、標準的で機能も多彩な①パッケージのシステムを利用する。
逆に特殊性が強く、その仕組みで同業他社と差別化を図ることができる業務であれば、
②フルスクラッチが妥当だと思います。
パッケージで行う会計・給与・勤怠管理と、コア業務のフルスクラッチシステムが密にインターフェースを構築することで、理想的な自社の基幹業務システム導入が実現できるのではないでしょうか。
フルスクラッチでのシステム構築、詳細はこちら↓
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