
システム開発の失敗、その原因は?
◆システム開発でよくある失敗とは?

IT活用が一般的になり、各企業はシステムによって生産性向上や業務効率化を実現させようとしています。しかし、多額のシステム開発費用を投資しても、システム開発の失敗は往々にして起こり得ます。たとえスケジュール通りの期限と、予算内の費用で導入ができたとしても、導入効果のないシステムであれば意味がありません。
システム開発でよく挙げられる失敗を見ていきましょう。
【失敗1. 現場の担当者の要望だけを組み込んだシステム】
一見すると、ユーザーとなる現場担当者の要望を組み込んだシステムが理想のように感じます。もちろん、実際にシステムを利用するユーザーの状況を把握しなければ、開発はできません。しかし、ユーザーはシステム全体を把握しているわけではないため、あくまで自身の利用する範囲で使い勝手や要望を挙げるでしょう。人によって使いやすさの基準が異なることも多く、他の機能との兼ね合いが考慮されないまま開発すると複雑化してしまうケースも少なくありません。
【失敗2. 社内またはIT部門で要件をまとめられない】
「どんなシステムを作りたいか」、「そのシステムを使ってどのようなことを改善・実現させたいか」といった情報をできるだけ具体的にまとめ、開発会社に伝える必要があります。曖昧な部分やまとまっていない要望は、システムにそのまま反映されます。具体的にまとめた要件は、現場担当者のユーザーに説明し、認識を合わせておくと良いですが、業務の変更がある場合は理解を得るのに時間を要するかもしれません。
【失敗3. 機能の必要・不要を見極めない】
要望が膨らむと、様々な機能を搭載したシステムになりがちですが、本当に必要かを見極める必要があります。上述したとおり、システムは使えなければ意味がありません。機能を盛り込みすぎると複雑化し、齟齬が発生しやすくなります。便利な機能ではなく、必要な機能のみで構成されたシステムにするという意識がないと、どんどん要望が膨れ本来の目的が見えにくくなってしまいます。
上記は依頼企業側に起因する失敗例の一部ですが、システム開発会社の人員不足や技術力不足も原因となります。昨今では、エンジニアの人員不足が課題となっているため人員を揃えること自体が難しいことで開発に着手できないケースやプロジェクトが中断してしまうケースも発生しています。
◆舵を切る人とコミュニケーションの重要性

失敗例で共通しているのは、「きちんと舵を取る人間がいるか」ということではないかと考えられます。情報システム部門や知見のある担当者がいない企業は、要件のとりまとめやどのシステム導入方法が適しているかを専門のコンサルティング会社に相談・委託するというのもひとつの手です。
また、社内や社外とのコミュニケーションが密に取れているかどうが、システムの質に左右します。自身の頭にあるものを説明して、相手にまったく同じものを想像させるのはとても難しいことです。「甘い赤い果物がほしい」と言っても、りんごを持ってくる人もいれば、いちごを持ってくる人もいるでしょう。社内外問わず、様々な知見を持った複数の人が介入するプロジェクトにおいては、しっかりと密にコミュニケーションを取らないと本当に実現させたいことや課題がしっかりと共有できないかもしれません。
どんなシステムがほしいかということよりも、システムで実現させたいことと、どんな課題があるのかを明確にして、しっかりと共有することが重要といえそうです。
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